【専門家が解説】つらい更年期太りを撃退!40代からの食事改善と運動のコツ

更年期太りに悩む女性

40代以降の女性の多くが悩む「更年期太り」は、ホルモンバランスの変化によって引き起こされる特有の体重増加です。この記事では、更年期太りの根本的な原因から、効果的な食事改善法、運動方法、生活習慣の見直しまで、専門家監修のもと具体的な解決策を詳しく解説します。医療機関でのサポート方法や実際の成功事例も紹介し、あなたが健康的に体重をコントロールするための実践的な知識を身につけることができます。

1. 更年期太りとは何か

1.1 更年期太りの定義と症状

更年期太りとは、女性が45歳から55歳頃の更年期に入ると体重が増加しやすくなる現象のことを指します。この時期に多くの女性が経験する身体的変化の一つで、単純な食べ過ぎや運動不足とは異なる特徴的な体重増加パターンを示します。

更年期太りの主な症状として、以下のような特徴が挙げられます。特にお腹周りに脂肪がつきやすくなることが顕著で、これまでと同じような食生活や運動習慣を続けていても体重が増加する傾向があります。

症状の種類 具体的な変化
体重増加 年間1〜2kg程度の継続的な増加
体型変化 ウエスト周りの脂肪蓄積
代謝変化 同じ食事量でも太りやすくなる
筋肉量 全体的な筋肉量の減少

1.2 なぜ更年期に太りやすくなるのか

更年期に太りやすくなる主な理由は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減少することにあります。エストロゲンは脂肪の代謝や分布に大きな影響を与えており、この減少により身体の脂肪燃焼能力が低下します。

さらに、年齢を重ねることで自然に起こる基礎代謝の低下も重要な要因です。基礎代謝とは何もしていない状態でも消費されるエネルギーのことで、これが低下すると同じ食事量でも消費しきれずに脂肪として蓄積されやすくなります。

また、更年期の心身の変化によるストレスや睡眠の質の低下も、体重増加を促進する要因として作用します。これらの複合的な要因が重なることで、更年期の女性は太りやすい状態になるのです。

1.3 更年期太りと通常の体重増加の違い

更年期太りは、一般的な体重増加とは明確な違いがあります。最も大きな違いは脂肪がつく部位の変化です。通常の体重増加では全身に比較的均等に脂肪がつくのに対し、更年期太りでは内臓脂肪が増加しやすく、特にウエスト周りに集中的に脂肪が蓄積されます。

また、減量の難易度にも大きな差があります。通常の体重増加であれば食事制限や運動により比較的短期間で効果が現れますが、更年期太りの場合はホルモンバランスの変化が根本的な原因となっているため、従来のダイエット方法だけでは効果が出にくい特徴があります。

比較項目 通常の体重増加 更年期太り
脂肪の分布 全身に比較的均等 お腹周りに集中
原因 食べ過ぎ・運動不足 ホルモン変化・代謝低下
減量の効果 比較的早く現れる 時間がかかりやすい
対策の必要性 生活習慣の改善 総合的なアプローチ

更年期太りを理解する上で重要なのは、これが自然な身体の変化であり、適切な対策を講じることで改善が可能だということです。ホルモンバランスの変化を前提とした上で、食事や運動、生活習慣の見直しを行うことが効果的な解決につながります。

2. 更年期太りの原因を詳しく解説

チェックの札を持つ更年期専門医

更年期太りが起こる背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。これらの原因を正しく理解することで、効果的な対策を立てることができます。

2.1 女性ホルモンの減少が与える影響

更年期における最も大きな変化は、エストロゲンの急激な減少です。エストロゲンは脂肪の代謝を促進し、内臓脂肪の蓄積を抑制する重要な役割を担っています。

エストロゲンが減少すると、以下のような変化が起こります:

影響箇所 具体的な変化 体への影響
脂肪分布 皮下脂肪から内臓脂肪へシフト お腹周りの脂肪増加
満腹中枢 食欲調節機能の低下 食べ過ぎやすくなる
インスリン感受性 血糖値のコントロールが困難 糖質が脂肪として蓄積されやすい

特に内臓脂肪の増加は健康リスクを高めるため、早期の対策が重要です。

2.2 基礎代謝の低下

40代以降、年齢とともに基礎代謝は徐々に低下していきます。基礎代謝とは、何もしていない状態でも消費されるエネルギーのことで、全消費カロリーの約60〜70%を占めています。

基礎代謝の低下により、同じ量の食事を摂っていても太りやすくなるのが更年期太りの特徴です。20代と比較すると、50代では基礎代謝が約10〜15%低下するとされています。

基礎代謝低下の主な要因は以下の通りです:

  • 筋肉量の減少
  • 内臓機能の低下
  • 体温調節機能の変化
  • ホルモンバランスの変化

2.3 筋肉量の減少

更年期になると、サルコペニアと呼ばれる筋肉量の減少が加速します。筋肉は基礎代謝の大部分を担っているため、筋肉量の減少は直接的に代謝の低下につながります。

筋肉量減少のメカニズム:

要因 影響 結果
エストロゲン減少 タンパク質合成能力の低下 筋肉の維持が困難
成長ホルモン減少 筋肉の修復・再生能力低下 筋力の衰え
活動量の減少 筋肉への刺激不足 使わない筋肉の萎縮

特に下半身の大きな筋肉群(大腿四頭筋、臀筋など)の減少が顕著で、年間約1〜2%の割合で筋肉量が減少していきます。

2.4 ストレスと睡眠不足の関係

更年期には身体的変化に加えて、精神的なストレスも増加しがちです。これらのストレスは睡眠の質を低下させ、体重増加の原因となります。

慢性的なストレスはコルチゾールの分泌を増加させ、以下のような悪循環を生み出します:

  • 食欲増進(特に甘いものや高カロリー食品への欲求)
  • 内臓脂肪の蓄積促進
  • 血糖値の上昇
  • 睡眠の質の低下

睡眠不足は食欲調節ホルモンにも影響を与えます。睡眠時間が6時間未満の場合、食欲を抑制するレプチンが減少し、食欲を増進するグレリンが増加することが分かっています。

更年期特有のホットフラッシュや夜間の発汗により睡眠が妨げられることも多く、これらの症状が体重増加を助長する要因となっています。質の良い睡眠を確保することは、更年期太りの予防と改善において非常に重要な要素です。

3. 更年期太りを解消する食事改善方法

更年期太りを解消する献立のお弁当

3.1 基本的な食事の考え方

更年期太りを解消するためには、エネルギー消費量と摂取量のバランスを整えることが最も重要です。40代以降は基礎代謝が低下するため、これまでと同じ食事量では体重増加につながりやすくなります。

食事改善の基本は、極端な食事制限ではなく、栄養バランスを保ちながら適切なカロリーコントロールを行うことです。急激な減量は筋肉量の減少を招き、かえって基礎代謝を下げてしまうため逆効果となります。

1日の摂取カロリーは個人差がありますが、一般的に更年期女性の場合、身体活動レベルに応じて1,400~1,800kcal程度を目安とします。ただし、現在の体重や活動量によって調整が必要です。

3.2 積極的に摂りたい栄養素

更年期の身体変化に対応するため、特定の栄養素を意識的に摂取することが重要です。以下の栄養素は更年期太りの解消と健康維持に役立ちます。

3.2.1 たんぱく質の重要性

たんぱく質は筋肉量の維持と基礎代謝の向上に不可欠な栄養素です。更年期に筋肉量が減少しやすくなるため、体重1kgあたり1.0~1.2gのたんぱく質摂取を目標とします。

良質なたんぱく質源として、魚類、鶏肉、卵、豆腐、納豆などがあります。特に魚類は必須脂肪酸も含まれているため積極的に摂取しましょう。1食あたり手のひら大のたんぱく質食材を目安にすると良いでしょう。

3.2.2 食物繊維が豊富な食材

食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑制し、満腹感を持続させる効果があります。また、腸内環境を整えることで代謝改善にも寄与します。

1日25g以上の食物繊維摂取を目標とし、野菜、海藻、きのこ類、玄米、オートミールなどを積極的に取り入れましょう。特に水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランス良く摂取することが大切です。

3.2.3 イソフラボンを含む大豆製品

大豆イソフラボンはエストロゲン様作用を持ち、更年期の諸症状緩和に役立つとされています。豆腐、納豆、豆乳、味噌などの大豆製品を毎日の食事に取り入れることをおすすめします。

1日あたり豆腐半丁程度の大豆製品摂取が目安となります。ただし、甲状腺疾患がある場合は過剰摂取に注意が必要です。

3.3 控えるべき食べ物と飲み物

更年期太りを防ぐため、以下の食品や飲み物は摂取量を控えめにすることが重要です。

食品カテゴリー 具体例 理由
精製された糖質 白米、パン、お菓子、ジュース 血糖値の急上昇により脂肪蓄積を促進
揚げ物・油脂の多い食品 フライドポテト、唐揚げ、スナック菓子 高カロリーで消化に負担をかける
アルコール ビール、日本酒、ワイン 代謝を妨げ、食欲増進効果がある
塩分の多い食品 インスタント食品、漬物、加工肉 むくみの原因となり体重増加につながる

完全に断つ必要はありませんが、週に1~2回程度に頻度を抑えることが効果的です。代替として、玄米や全粒粉パン、蒸し料理、ハーブティーなどを選択しましょう。

3.4 食事のタイミングと回数

更年期太りの解消には、食事の内容だけでなく摂取するタイミングと回数も重要です。不規則な食事は血糖値の変動を大きくし、脂肪蓄積を促進させます。

理想的な食事パターンは、朝食・昼食・夕食の3食を規則正しく摂ることです。朝食では1日のエネルギー源となる炭水化物を、昼食ではバランス良く栄養を、夕食では消化の良いたんぱく質と野菜を中心に構成します。

夕食は就寝の3時間前までに済ませることが理想的です。夜遅い食事は消化に負担をかけ、睡眠の質を低下させるため体重増加の要因となります。

間食が必要な場合は、ナッツ類、ヨーグルト、果物などの栄養価の高い食品を少量摂取し、空腹時間が長くなりすぎないよう調整しましょう。

4. 更年期太りに効果的な運動方法

運動をする女性

更年期による体重増加を解消するためには、適切な運動習慣を身につけることが重要です。年齢とともに低下する基礎代謝を向上させ、筋肉量を維持・増加させるための運動プログラムを実践しましょう。

4.1 有酸素運動の取り入れ方

有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、更年期太りの解消に欠かせない運動です。週に3〜5回、1回あたり30分以上の有酸素運動を目標に取り組むことで、効果的な体重管理が可能になります。

運動強度は最大心拍数の60〜70%程度を維持し、「ややきつい」と感じる程度が適切です。運動中に軽い会話ができる程度の強度を保ちながら継続することが大切です。

4.1.1 ウォーキングの効果的なやり方

ウォーキングは更年期女性にとって最も取り組みやすい有酸素運動の一つです。早歩きで1分間に120歩程度のペースを意識し、腕を大きく振りながら歩くことで消費カロリーを増やせます。

時間 歩数目安 消費カロリー(体重50kg)
30分 3,600歩 約150kcal
45分 5,400歩 約225kcal
60分 7,200歩 約300kcal

坂道や階段を取り入れることで運動強度を高め、より効果的な脂肪燃焼が期待できます。歩く前後のストレッチも忘れずに行い、けがの予防に努めましょう。

4.1.2 水泳やヨガのメリット

水泳は全身の筋肉を使う有酸素運動で、関節への負担が少なく更年期女性に適した運動です。水の抵抗により筋力アップ効果も期待でき、週2〜3回、30分程度の水泳で大きな効果が得られます。

ヨガは柔軟性向上とストレス解消効果があり、更年期特有の心身の不調改善にも役立ちます。深い呼吸と緩やかな動きにより、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。

4.2 筋力トレーニングの重要性

更年期以降は年間1〜2%の筋肉量が減少するため、筋力トレーニングによる筋肉量の維持・増加が体重管理の鍵となります。週2〜3回の筋力トレーニングを継続することで、基礎代謝の向上と体脂肪の減少が期待できます。

初心者は軽い負荷から始め、徐々に回数や強度を上げていくことが重要です。正しいフォームで行うことで効果を最大化し、けがのリスクを最小限に抑えられます。

4.2.1 自宅でできる簡単な筋トレ

自宅で手軽に行える筋力トレーニングメニューを紹介します。特別な器具を使わずに効果的な筋トレが可能です。

運動名 対象筋肉 回数・セット ポイント
スクワット 太もも・お尻 10〜15回×3セット 膝がつま先より前に出ないよう注意
プランク 体幹 30〜60秒×3セット 体を一直線に保つ
腕立て伏せ 胸・腕 5〜10回×3セット 膝をついた状態でも可
ヒップリフト お尻・太もも裏 15〜20回×3セット お尻を高く上げる

各運動の間には30〜60秒の休憩を取り、週3回のペースで継続することが効果的です。体調に合わせて回数や強度を調整し、無理のない範囲で取り組みましょう。

4.2.2 ジムでのトレーニングメニュー

フィットネスジムでは器具を使用したより効果的な筋力トレーニングが可能です。大きな筋肉群を鍛える複合運動を中心としたメニュー構成で、効率的な筋力アップを目指します。

レッグプレス、チェストプレス、ラットプルダウンなどの基本的なマシンから始め、慣れてきたらフリーウェイトにも挑戦してみましょう。トレーナーによる指導を受けることで、正しいフォームと適切な負荷設定が可能になります。

4.3 運動を継続するためのコツ

運動習慣を長期間継続するためには、無理のない目標設定と楽しみながら取り組める環境づくりが重要です。小さな目標を積み重ねることで達成感を得ながら継続していきましょう。

運動記録をつけることで進歩を可視化し、モチベーションの維持につながります。仲間と一緒に運動することで、楽しみながら継続できる環境を作ることも効果的です。

体調が優れない日は無理をせず、軽い散歩やストレッチに変更するなど、柔軟な対応を心がけましょう。完璧を求めすぎず、長期的な視点で運動習慣を身につけることが成功の秘訣です。

5. 更年期太りを防ぐ生活習慣の改善

健康管理の画像

更年期太りを防ぐためには、食事や運動だけでなく、日常生活全体を見直すことが重要です。生活習慣の改善により、ホルモンバランスの乱れを整え、代謝を向上させることができます。

5.1 質の良い睡眠の確保

睡眠不足は更年期太りの大きな要因となります。質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌を促進し、代謝を活発にする効果があります。

睡眠改善のポイント 具体的な方法 効果
就寝時間の統一 毎日同じ時間に布団に入る 体内時計の調整
寝室環境の整備 遮光カーテン、適温管理 深い眠りの確保
就寝前の習慣 入浴、読書、軽いストレッチ リラックス効果
電子機器の制限 就寝1時間前からスマートフォンを控える メラトニン分泌の促進

理想的な睡眠時間は7〜8時間です。睡眠不足はコルチゾールというストレスホルモンの分泌を増加させ、脂肪の蓄積を促進するため、十分な睡眠を心がけましょう。

5.2 ストレス管理の方法

慢性的なストレスは食欲を増進させ、特に甘いものや高カロリー食品への欲求を高めます。効果的なストレス管理により、食べ過ぎを防ぎ、ホルモンバランスを整えることができます。

日常生活で実践できるストレス解消法:

  • 深呼吸法:1日5分間、腹式呼吸を行う
  • 瞑想:毎朝10分間の瞑想で心を整える
  • 趣味の時間:読書、園芸、手芸など好きなことに没頭する
  • 自然との触れ合い:公園散歩や森林浴でリフレッシュ
  • 音楽鑑賞:クラシックやヒーリング音楽でリラックス

ストレスが溜まると、ついつい甘いお菓子に手が伸びがちになります。そんな時は、まずは深呼吸をして、本当にお腹が空いているかを確認してみましょう。

5.3 規則正しい生活リズム

体内時計の乱れは代謝機能に大きく影響します。規則正しい生活リズムを維持することで、ホルモン分泌が正常化し、太りにくい体質づくりに貢献します。

生活リズムを整えるための基本的な取り組み:

  • 起床時間の固定:平日も休日も同じ時間に起きる
  • 朝日を浴びる:起床後30分以内に太陽光を浴びて体内時計をリセット
  • 食事時間の規則化:3食を決まった時間に摂取する
  • 夜更かしの回避:遅くとも23時までには就寝する

特に朝の習慣が重要で、朝日を浴びることでセロトニンの分泌が促進され、夜の良質な睡眠につながる好循環が生まれます。

5.4 水分摂取の重要性

適切な水分摂取は代謝促進と老廃物の排出に欠かせません。十分な水分摂取により、血液循環が改善され、脂肪燃焼効率が向上します。

時間帯 推奨摂取量 効果
起床時 コップ1杯(200ml) 代謝のスイッチオン
食事前 コップ半分(100ml) 満腹感の促進
運動前後 コップ1〜2杯(200〜400ml) 脱水予防と代謝向上
就寝前 コップ半分(100ml) 血液濃度の調整

1日の目標水分摂取量は体重1kgあたり30〜35mlです。体重50kgの場合、約1.5〜1.8リットルが目安となります。

冷たい水よりも常温や白湯の方が内臓に負担をかけず、代謝を下げないため、温度にも気を配りましょう。カフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水分補給としては控えめにすることが大切です。

これらの生活習慣の改善を継続することで、更年期太りを防ぎ、健康的な体重維持が可能になります。一度に全てを変えようとせず、まずは一つずつ取り組み、徐々に習慣化していくことが成功の鍵となります。

6. 医療機関での相談とサポート

更年期障害専門の医師

更年期太りは個人差が大きく、セルフケアだけでは改善が困難な場合があります。専門的な知識を持つ医療従事者に相談することで、より効果的で安全な対策を講じることができます。

6.1 婦人科での相談

更年期太りの根本的な原因であるホルモンバランスの変化について専門的な診断を受けることができます。婦人科では、エストロゲンやプロゲステロンの数値を血液検査で測定し、更年期の進行度を客観的に把握できます。

また、体重増加の背景にある他の疾患(甲状腺機能低下症、糖尿病など)の可能性についても同時に検査してもらえるため、適切な治療方針を立てることができます。

検査項目 目的 実施タイミング
ホルモン値測定 更年期の進行度確認 初回相談時
甲状腺機能検査 代謝異常の確認 体重増加が著しい場合
血糖値・HbA1c 糖尿病リスクの評価 定期的に実施

6.2 ホルモン補充療法について

減少したエストロゲンを補う治療法として、ホルモン補充療法(HRT)があります。この治療により、基礎代謝の低下を抑制し、内臓脂肪の蓄積を軽減する効果が期待できます。

ホルモン補充療法には以下の方法があります:

  • 飲み薬(内服薬)
  • 貼り薬(パッチ製剤)
  • 塗り薬(ジェル製剤)

ただし、血栓症のリスクや乳がんの既往歴がある場合は適用できないため、事前の詳しい問診と検査が必要です。治療開始後も定期的なフォローアップを受けながら、効果と副作用を慎重に評価していきます。

6.3 栄養士による食事指導

管理栄養士による専門的な食事指導では、個人の生活スタイルと体質に合わせたオーダーメイドの食事プランを作成してもらえます。更年期の女性に必要な栄養素を効率的に摂取できるメニューの提案や、カロリー計算の正しい方法を学ぶことができます。

食事記録の分析を通じて、無意識に摂取している余分なカロリーや栄養バランスの偏りを客観的に把握し、具体的な改善策を立てることが可能です。また、外食時の選び方や調理法のコツなど、実践的なアドバイスも受けられます。

6.4 専門家によるサポート体制

更年期太りの解消には長期的な取り組みが必要なため、複数の専門家が連携したチームサポートを受けることが効果的です。

健康運動指導士やフィットネストレーナーからは、更年期女性の身体的特徴を考慮した安全で効果的な運動プログラムの指導を受けられます。心理カウンセラーによるメンタルサポートも、ストレス性の食べ過ぎや運動継続の困難さを解決する上で重要な役割を果たします。

定期的な体組成測定や血液検査の結果をもとに、治療方針の見直しや目標設定の調整を行いながら、無理のないペースで健康的な体重管理を継続していくことができます。

7. 更年期太り解消の成功事例と体験談

7.1 食事改善で成功した事例

50代前半のAさんは、更年期に入ってから1年間で8kg体重が増加しましたが、食事改善により6ヶ月で元の体重に戻すことができました。

Aさんが実践した具体的な食事改善方法は以下の通りです。朝食に豆腐と納豆を必ず取り入れ、イソフラボンを積極的に摂取しました。昼食では玄米を主食とし、野菜を先に食べる習慣を身につけることで血糖値の急上昇を防ぎました。

特に効果的だったのは、夕食の時間を18時までに済ませ、その後は水分以外摂取しないルールを徹底したことです。間食については、どうしても我慢できない時は無塩のナッツ類やヨーグルトに限定し、お菓子やケーキは完全に断ちました。

改善前の食生活 改善後の食生活 変化
朝食抜きが多い 豆腐・納豆・野菜中心 代謝向上
夕食22時頃 夕食18時まで 体重3kg減
間食でお菓子 ナッツ・ヨーグルト 血糖値安定

7.2 運動習慣で体重をコントロールした事例

48歳のBさんは運動経験がほとんどありませんでしたが、段階的な運動導入により更年期太りを解消しました。最初の1ヶ月は毎日15分のウォーキングから始め、徐々に時間を延ばしていきました。

3ヶ月目からは週3回のヨガクラスに参加し、柔軟性の向上とともにインナーマッスルの強化を図りました。ヨガを継続することで、更年期特有のイライラや不安感も軽減され、精神的な安定も得られました。

さらに5ヶ月目からは自宅での筋力トレーニングを追加しました。スクワット、腕立て伏せ、プランクを各10回から始め、慣れてきたら回数を増やす方法で筋肉量の維持に努めました。

Bさんの運動習慣の変遷と効果は以下の通りです。

期間 運動内容 頻度 効果
1-2ヶ月目 ウォーキング 毎日15-30分 体重1kg減
3-4ヶ月目 ヨガ追加 週3回60分 体脂肪率3%減
5-6ヶ月目 筋トレ追加 週3回20分 筋肉量増加

7.3 総合的なアプローチによる成功例

52歳のCさんは食事・運動・生活習慣を総合的に見直すことで、更年期太りを根本的に解決しました。更年期症状が現れ始めた45歳頃から徐々に体重が増加し、50歳時点で更年期前と比較して12kg増加していました。

Cさんが実践した総合的なアプローチは、まず睡眠環境の整備から始まりました。寝室の温度を一定に保ち、就寝2時間前からスマートフォンの使用を控え、毎日同じ時間に就寝・起床する規則正しい生活リズムを確立しました。

食事面では、1日3食を規則正しく摂ることを基本とし、各食事でたんぱく質・炭水化物・脂質のバランスを意識しました。特に魚類や大豆製品を積極的に取り入れ、加工食品や外食を週2回以下に制限しました。

運動については、平日は朝の軽いストレッチと夕方のウォーキング、週末は友人とのハイキングやテニスなど、楽しみながら続けられる活動を選択しました。

ストレス管理では、週1回の趣味の時間を確保し、深呼吸や瞑想を日常に取り入れることで、更年期特有の精神的不安定さを軽減しました。

1年間の継続により、Cさんは目標体重を達成しただけでなく、更年期症状全般の改善も実感できるようになりました。現在も同様の生活習慣を維持し、リバウンドすることなく健康的な体重をキープしています。

8. まとめ

更年期太りは、女性ホルモンの減少により基礎代謝が低下し、筋肉量が減少することで起こる40代以降の女性に特有の体重増加です。この問題を解決するには、たんぱく質と食物繊維を意識した食事改善と、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせた運動習慣が効果的です。質の良い睡眠とストレス管理も重要な要素となります。必要に応じて婦人科での相談やホルモン補充療法も検討し、総合的なアプローチで健康的な体重管理を目指しましょう。

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