【保存版】自律神経とは?仕組みから症状、整え方までを簡単に総まとめ

「自律神経とは何か」を簡単に理解し、交感神経と副交感神経の仕組み、乱れを招くストレスや生活習慣、現れる症状から診断・治療、毎日できる整え方まで網羅。読むだけでホメオスタシスを維持する具体策と受診の目安が分かり、今日から自律神経を味方にできます。さらに職場や学校での工夫、ウェアラブルやアプリの活用、Q&Aで疑問も解決。結論、自律神経はセルフケアと専門医の併用で十分改善可能で、誰でも実践できます。
1. 自律神経とは簡単に言うと
自律神経は「生命維持のオートパイロット」とも呼ばれ、呼吸・脈拍・体温調節・消化などを私たちの意思とは無関係に24時間休みなくコントロールしている神経ネットワークです。脳から脊髄を経由して全身の臓器や血管に張り巡らされ、身体の状態を瞬時に察知しながら最適なバランスを保っています。
1.1 自律神経の役割と仕組み
自律神経は、外部環境の変化や内部環境の乱れに対して「今すぐ危険に備える」モードと「じっくり回復する」モードを切り替える司令塔です。ストレスや運動で心拍数が上がるのも、食後に胃腸が活発になるのも、この切り替えが自動で行われることで実現しています。
脳の視床下部がセンターとなり、ホルモン分泌系と連携しつつ電気信号を全身に送ることで、呼吸数・血圧・発汗量などをミリ秒単位で調整します。
1.2 交感神経と副交感神経の違い
自律神経は大きく交感神経(アクセル)と副交感神経(ブレーキ)に分かれます。それぞれの主な働きは次のとおりです。
| 項目 | 交感神経 | 副交感神経 |
|---|---|---|
| 役割 | 活動・緊張・防御 | 休息・回復・修復 |
| 心拍数 | 増加 | 減少 |
| 血圧 | 上昇 | 下降 |
| 瞳孔 | 散大 | 縮小 |
| 消化管 | 抑制 | 促進 |
| 優位になりやすい時間帯 | 昼間・ストレス時 | 夜間・リラックス時 |
両者は常にシーソーのように働き、どちらか一方が100%になることはありません。適切なバランスこそが健康の鍵です。
1.3 ホメオスタシスとの関係
体内環境を一定に保つ仕組みをホメオスタシス(恒常性)と呼びます。自律神経はホルモン系・免疫系とともに三大調節機構を形成し、気温変化・精神的ストレス・病原体の侵入など多様な刺激から身体を守っています。
例えば、冬に外へ出た瞬間に鳥肌が立ち血管が収縮するのは、体温を逃がさないよう交感神経が即座に反応した結果です。逆に副交感神経が優位になる就寝時には、深部体温を下げて安眠を促すなど、ホメオスタシス維持のために両神経が協調して働きます。
このように自律神経は「変化に適応する力」を支える根幹システムであり、そのバランスが崩れると多彩な不調が現れることになります。
2. 自律神経が乱れる主な原因

2.1 ストレス
心理的・身体的ストレスは交感神経を過剰に働かせ、副交感神経とのバランスを崩しやすい。仕事の締め切り、人間関係の悩み、長時間のデスクワーク、強度の高いトレーニングなど、多様なストレッサーが常に自律神経を刺激し続けると、血圧や心拍数の上昇、胃腸のぜん動抑制などが慢性化しやすい。さらに「ストレスを感じている自覚がない隠れストレス」も多く、睡眠の質低下や頭痛・肩こりの背景に潜むことがあるため注意が必要。
2.2 生活習慣の乱れ
夜更かしやスマホの長時間使用、朝食抜き、栄養の偏り、運動不足といった生活習慣の乱れは、体内時計を担う概日リズムを狂わせる。すると交感神経が夜間まで優位になり、寝つきが悪い・途中で目覚めるといった睡眠障害が発生。結果として日中の集中力が低下し、ストレス耐性も落ちるという悪循環に陥る。
| 乱れやすい生活習慣 | 自律神経への主な影響 |
|---|---|
| 睡眠不足 | 睡眠中の副交感神経が十分に働かず、翌日の交感神経が過緊張 |
| 偏った食事 | ビタミンB群・マグネシウム不足で神経伝達が不安定 |
| 運動不足 | 血流停滞で全身の酸素供給が低下し、疲労物質が蓄積 |
| 過度のカフェイン・アルコール | 交感神経刺激作用により心拍数の増加や寝つきの妨げ |
2.3 季節や気圧の変化
梅雨や台風による気圧の乱高下、急激な寒暖差、真夏の冷房と屋外の温度差など、外部環境の変化は体温調節や血管収縮をつかさどる自律神経に大きな負担をかける。低気圧では副交感神経が優位になりやすく、だるさ・眠気が出現。一方で寒冷刺激や強い日差しは交感神経を刺激し、緊張型頭痛やめまいを招くこともある。
2.4 ホルモンバランスの影響
エストロゲンやプロゲステロン、コルチゾール、甲状腺ホルモンなどと自律神経は密接に連動している。月経前後や産後、更年期に起こるホルモン分泌の急変は、ほてり・冷え・情緒不安定を誘発しやすい。また過度なダイエットや慢性疲労でホルモン分泌が低下すると、副交感神経が働きにくくなり、回復力が落ちる点にも注意したい。
3. 自律神経が乱れたときに起こる症状

自律神経のバランスが崩れると、全身の臓器やホルモン分泌を自動調節する仕組みがうまく働かなくなり、多岐にわたる不調が同時発生しやすくなります。ここでは代表的な症状を心身別・年代別に整理し、悪化を防ぐための注意点をまとめます。
3.1 心身の共通症状
| 身体的症状 | 精神的症状 |
|---|---|
| 頭痛/めまい/動悸・息切れ/発汗過多・冷え/胃痛・下痢・便秘/肩こり・腰痛 | イライラ感/不安・焦燥/集中力低下/倦怠感・無気力/睡眠障害(入眠困難・中途覚醒) |
これらは一日ごとに強弱を繰り返すことが多く、「検査では異常が見つからないのに辛い」というケースも少なくありません。
複数の症状が周期的に現れる場合は、生活リズムの乱れやストレス負荷を見直すサインと捉えましょう。
3.2 女性に多い症状
女性ホルモンの変動が加わると自律神経の振れ幅が大きくなり、次のような症状が起こりやすくなります。
- PMS・月経痛の悪化
- 冷え性・むくみ
- 片頭痛や肩こりの慢性化
- 感情の起伏が激しくなる
- 産前産後の倦怠感・睡眠不足
ホルモンバランスと自律神経は相互に影響し合うため、体温管理や栄養補給でリズムを整えることが重要です。
3.3 子どもに見られる症状
成長期は神経系が未成熟なため、環境変化や季節の影響を受けやすく、次のような特徴があります。
- 朝起きられない・立ちくらみ(起立性調節不全)
- 腹痛・吐き気・食欲低下
- 授業中の眠気・集中力低下
- 情緒不安定・かんしゃく
学校生活への影響が長引くと学習意欲や自尊感情の低下につながるため、生活環境の整備と十分な睡眠確保が欠かせません。
3.4 放置するとどうなる?
軽度の不調でも慢性化すると、体内のホメオスタシスがさらに乱れ負のスパイラルに陥ります。
- 常態化した疲労感により活動量が減少
- 運動不足・食欲低下で基礎代謝が低下
- 睡眠の質が落ち、ホルモン分泌リズムが乱れる
- 免疫力が下がり、風邪やアレルギー症状を繰り返す
結果として心身のパフォーマンスが大幅に低下し、社会生活に支障を来すおそれがあります。早期に生活習慣を見直し、自律神経を整える行動を習慣化することが大切です。
4. 病院での検査と治療

4.1 自律神経機能検査の種類
自律神経の状態は直接目に見えないため、専用の検査機器を用いて数値化する。ここでは代表的な検査と測定項目を整理する。
| 検査名 | 概要 | 主な測定項目 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 心拍変動解析(HRV) | 心電図や指先センサーで心拍間隔を記録し、自律神経のバランスを数値化する。 | 交感神経指標・副交感神経指標・LF/HF比 | 約5〜10分 |
| シェロングテスト | ベッドから立ち上がる際の血圧・脈拍変動を測定し、起立性調節の能力を評価する。 | 収縮期血圧・拡張期血圧・脈拍数 | 約15分 |
| 血圧変動テスト | 安静時と深呼吸時の血圧差を連続測定し、交感神経の過活動をチェックする。 | 平均血圧・変動幅 | 約5分 |
| 瞳孔反応検査 | 暗室で光を当て、瞳孔径の変化速度を高感度カメラで解析する。 | 縮瞳速度・散瞳速度 | 約3分 |
| 発汗量測定(QSARTなど) | 微弱な電流刺激で生じる汗を計測し、末梢自律神経の働きを調べる。 | 発汗量・反応時間 | 約10分 |
検査結果は、日常の自覚症状と合わせて総合的に判断される。数値が正常範囲でも症状が強い場合は、追加検査や生活背景の聞き取りが推奨される。
4.2 医療機関で行う治療法
検査結果と問診内容をもとに、症状や生活環境に合わせて複数の治療法が組み合わされる。
4.2.1 薬物療法
自律神経の過剰反応を抑える薬や、不安・睡眠障害を軽減する薬が処方されることがある。漢方薬では「加味逍遙散」や「抑肝散加陳皮半夏」などが用いられることもある。
4.2.2 理学療法
温熱療法、牽引、低周波治療などで筋緊張を緩め、血流を改善する。自宅で続けられるストレッチや姿勢指導もセットで行われる。
4.2.3 心理療法
ストレス要因を整理し、思考パターンを修正する認知行動療法や、リラクゼーション技法の指導が行われる。継続的なカウンセリングにより再発を防止する。
4.2.4 補完代替療法
鍼灸、指圧、バイオフィードバックなどの補完的手段が取り入れられることもある。医療機関内で併設されている場合や連携施設を紹介される場合がある。
4.3 受診のタイミングと科の選び方
動悸・めまい・倦怠感など日常生活に支障が出る症状が2週間以上続く場合は、まず「総合診療科」や「内科」で相談し、必要に応じて「心療内科」「神経内科」「婦人科」など専門科へ案内される流れが一般的である。
特に以下のようなケースでは早めの受診が望ましい。
- 突然の血圧変動や失神発作を繰り返す
- 季節や天候に関係なく強い胃腸症状が続く
- 学校・職場に行けないほどの倦怠感や不安感がある
診療科を迷った場合は「自律神経症状がある」と受付で伝えると、適切な部署へ案内してもらえる。
5. 自律神経を整える生活習慣

5.1 質の良い睡眠を確保するコツ
睡眠は交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにする最重要タイミングです。就寝前1時間はスマートフォンやパソコンの使用を控え、照明は暖色系の間接照明に切り替えることでメラトニン分泌を促進できます。
また、起床後すぐにカーテンを開けて朝日を浴びると体内時計がリセットされ、夜に自然と眠気が訪れます。休日も平日と±1時間以内の起床にそろえるとリズムが崩れにくくなります。
5.2 バランスの良い食事
三大栄養素だけでなくビタミン・ミネラル・食物繊維をまんべんなく摂ることで、自律神経の材料となる神経伝達物質が安定します。特にトリプトファンやマグネシウムはセロトニン合成に関与し、ストレス耐性を高めます。
| 栄養素 | 働き | おすすめ食品例 |
|---|---|---|
| トリプトファン | セロトニン・メラトニンの材料 | 納豆、木綿豆腐、バナナ |
| マグネシウム | 神経伝達の調整 | アーモンド、玄米、ほうれん草 |
| ビタミンB群 | エネルギー代謝・神経機能の維持 | 豚ヒレ肉、しじみ、卵 |
| オメガ3脂肪酸 | 炎症抑制・血流改善 | サバ、イワシ、えごま油 |
食事の時間も重要で、朝食を抜くと昼間に血糖値が乱高下し交感神経が過剰に働きます。朝・昼・夜をほぼ同じ時刻にとることでホルモン分泌も整います。
5.3 ほどよい運動とストレッチ
ウォーキングや軽いジョギングなど中強度の有酸素運動を週150分ほど行うと、副交感神経活動が向上し心拍変動(HRV)が安定します。運動後にゆったりしたストレッチを組み合わせると、筋ポンプ作用で血流が改善し冷えや肩こりの予防にもつながります。
忙しい日はエレベーターを階段に替えるだけでも活動量が増え、交感神経優位になりがちなデスクワークの合間にリセット効果をもたらします。
5.4 入浴と温冷交代浴
40℃前後の湯船に15分浸かると末梢血管が拡張し、副交感神経が優位になります。就寝90分前の入浴が体深部温度を一度上げ、その後の低下とともに自然な眠気を誘導します。
さらに、43℃の湯と20℃台のシャワーを交互に浴びる温冷交代浴を3セット行うと、血管のポンプ作用が高まりホメオスタシスが活性化します。ただし心拍数が急上昇するため、体調に合わせて時間と温度を調整してください。
6. 自律神経を整えるリラックス法

6.1 呼吸法
ゆっくりとした呼吸は交感神経の過活動を鎮め、副交感神経を優位に切り替える最も手軽な方法です。椅子に腰掛け背筋を伸ばし、肩の力を抜くことで胸郭が広がりやすくなり、深い呼吸が行えます。
6.1.1 腹式呼吸
お腹を風船のように膨らませるイメージで息を吸い、凹ませながら吐き切ります。肺だけでなく横隔膜も動かすため、酸素摂取量が増え、心拍数や血圧が安定しやすくなります。
| ステップ | ポイント | 目安時間 |
|---|---|---|
| ① 鼻から吸う | 4秒かけて腹部を膨らませる | 4秒 |
| ② 息を止める | 全身の力を抜き静止 | 2秒 |
| ③ 口から吐く | お腹を凹ませながら細く長く | 6秒 |
6.1.2 4-7-8呼吸法
米国の統合医学界で広まったリズミカルな呼吸法で、寝つきを良くする補助としても知られています。4秒吸気・7秒止気・8秒呼気を1サイクルとし、1日2〜3セットが目安です。
6.2 瞑想とマインドフルネス
雑念を手放し「今ここ」に意識を向ける練習により、前頭前野が活性化しストレスホルモンの分泌が抑制されます。静かな場所で背筋を伸ばして座り、呼吸に注意を向けるだけでも十分効果的です。
- 1回5〜10分程度から始め、慣れたら時間を延ばす
- 雑念が浮かんだら評価せず呼吸に意識を戻す
- 就寝前に行うと入眠儀式となり睡眠の質向上に寄与
6.3 アロマテラピー
精油の芳香成分が嗅神経を通じて大脳辺縁系に届き、自律神経のバランスを調整します。ディフューザーやハンカチに1〜2滴垂らすだけで手軽に試せます。
| 精油 | 主な香り | 期待できる作用 |
|---|---|---|
| ラベンダー | フローラルで甘い | 副交感神経を高め安眠を促進 |
| ベルガモット | 柑橘系で爽やか | 気分の落ち込みをリフレッシュ |
| ヒノキ | ウッディで落ち着く | 森林浴効果でストレス軽減 |
6.4 音楽療法とASMR
ゆったりしたテンポ(60〜80BPM)の音楽や小川のせせらぎ、焚き火のパチパチ音などのASMRは、脳波をα波優位に導き心拍変動を整えます。ヘッドホンを使用すると外部雑音を遮断でき、没入感が高まります。
- クラシックやアンビエントをBGMにして深呼吸
- 小音量に設定し就寝30分前から流す
- イヤホン圧迫が気になる場合は骨伝導スピーカーを活用
7. 便利なグッズとアプリ

自律神経を整えるためには日常に取り入れやすいツールを活用するのが近道です。ここでは「ストレス計測ウェアラブル」「リラックス家電」「自律神経を可視化するスマホアプリ」の3カテゴリに分けて紹介します。
7.1 ストレス計測ウェアラブル
手首や指に装着するウェアラブルデバイスは、心拍変動(HRV)・皮膚温・血中酸素といった生理指標をリアルタイムで測定し、自律神経のバランスを可視化してくれます。数値を客観的に把握できるため、セルフケアの効果検証にも最適です。
| 商品名 | 主な計測項目 | 特徴 |
|---|---|---|
| Apple Watch Series 9 | HRV・皮膚温・血中酸素 | iPhoneと連携し、ヘルスケアアプリでストレス傾向を一括管理 |
| Fitbit Charge 6 | HRV・呼吸数・皮膚電気活動 | ストレスマネジメントスコアで日々の体調を数値化 |
| Garmin Venu Sq 2 | HRV・血中酸素・睡眠スコア | Body Battery機能が交感/副交感の回復度を可視化 |
| Oura Ring Gen3 | HRV・体温変化・睡眠深度 | リング型で装着感が少なく、24時間データを自動同期 |
7.2 リラックス家電
光・音・振動などを利用した家電は、副交感神経を優位にしやすい環境づくりに役立ちます。リビングや寝室に置いて手軽にリラックスタイムを演出しましょう。
| 商品名 | タイプ | ポイント |
|---|---|---|
| パナソニック エアーマッサージャー レッグリフレ | エアーマッサージ | 足先からふくらはぎを加圧・温感ヒーターで血行促進 |
| ドクターエア 3Dマッサージピロー | 振動+温熱 | 首・肩・腰をピンポイントでほぐし、緊張を緩和 |
| シャープ プラズマクラスター加湿空気清浄機 KC-50 | 空気清浄+加湿 | 温湿度を最適化し、自律神経が乱れにくい室内環境をキープ |
| ヤーマン メディリフト EP-14BB | EMSフェイスマスク | 表情筋を刺激して顎周りをほぐし、リラックス効果を高める |
7.3 自律神経を可視化するスマホアプリ
スマホアプリはカメラやセンサーを活用してストレス度を計測し、呼吸法や瞑想ガイドといった即効性のあるアドバイスを提供します。データを蓄積すれば、発症しやすい時間帯や行動パターンも分析可能です。
| アプリ名 | 対応OS | 主な機能 |
|---|---|---|
| COCOLOLO | iOS/Android | カメラで脈波を測定し、ストレス度を4色で表示 |
| ストレススキャン | iOS/Android | 胸式呼吸トレーニングとHRVグラフの自動記録 |
| CARTE(カルテ) | iOS | 睡眠・HRV・活動量を統合し、日々の自律神経スコアを算出 |
| Sleep Cycle | iOS/Android | 睡眠段階を分析し、最適なタイミングでアラームを鳴らす |
8. 自律神経を守るための職場・学校での工夫

8.1 姿勢改善
8.1.1 正しい座り方を体に覚えさせる
背骨をゆるやかなS字カーブに保つと、交感神経と副交感神経のバランスが安定しやすい。椅子に深く腰掛け、骨盤を立てるイメージで座ると腹部が圧迫されず、横隔膜がスムーズに動いて呼吸が深くなる。深い呼吸は心拍変動(HRV)を整え、ホメオスタシスの維持に寄与する。
8.1.2 デスク環境のチェックリスト
| 項目 | 理想的な状態 | 自律神経へのメリット |
|---|---|---|
| モニター高さ | 視線よりやや下 | 首・肩の緊張を防ぎ交感神経過緊張を抑制 |
| 肘の角度 | 90〜100度 | 腕の血流を確保し末梢温度を保つ |
| 足裏 | 床にしっかり接地 | 下半身の筋ポンプが働き血圧変動を安定 |
8.2 目と脳を休める休憩法
8.2.1 20-20-20ルール
20分ごとに20フィート(約6m)先を20秒見るだけで毛様体筋の緊張がゆるみ、眼精疲労による交感神経優位を防げる。
8.2.2 ポモドーロ+ストレッチ
25分作業+5分休憩のポモドーロ・テクニックに、肩甲骨を動かすストレッチを組み合わせると血中セロトニンが高まり、副交感神経が優位になってリフレッシュ効率が向上。
8.2.3 マイクロリトリート
机に伏せて1分間の腹式呼吸を行う「マイクロリトリート」は心拍数を下げ、ホルモンバランスを整える。
8.3 照明と室温の調節
8.3.1 照度・色温度を使い分ける
午前は500lx程度の白色光で覚醒度を上げ、午後は400lx以下の電球色に切り替えると交感神経の過活動を防ぎやすい。
8.3.2 快適な温熱環境
| 要素 | 推奨値 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 室温 | 夏:25〜28℃ 冬:18〜22℃ |
体温リズムを安定させホメオスタシスを維持 |
| 湿度 | 40〜60% | 粘膜保護で自律神経反射を抑制 |
8.3.3 音環境の整備
ホワイトノイズや自然音を約45dBで流すと集中力が上がり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられる。
8.3.4 香りによる自律神経ケア
机上に置ける小型ディフューザーで真正ラベンダー精油を1時間ごとに1分拡散すると心拍変動が改善し、副交感神経が優位になりやすい。
9. よくある質問Q&A

9.1 自律神経失調症と鬱病の違い
自律神経失調症は「身体症状が目立つストレス反応」、鬱病は「持続的な気分障害」と覚えると区別しやすいです。両者は重なって見える部分があるものの、原因や主訴、セルフケアの焦点が異なります。
| 項目 | 自律神経失調症 | 鬱病 |
|---|---|---|
| 主な原因 | ストレス過多・睡眠不足・気候変化など 自律神経のバランスが崩れる要因が中心 |
脳内の神経伝達物質の機能低下や遺伝的要素 長期的なストレス体験などが複合的に関与 |
| 代表的な症状 | 動悸・めまい・腹部不調・倦怠感など身体症状が主 | 抑うつ気分・興味喪失・意欲低下など精神症状が主 |
| 気分への影響 | 不安やイライラが出ても波がある | 憂うつ感がほぼ毎日、2週間以上続く |
| セルフケアの焦点 | 生活リズムの見直し、リラックス法の実践 | 十分な休養、安心できるサポート体制の確保 |
境界があいまいなケースもあるため、症状が長引く場合は早めに相談できる窓口を活用しましょう。
9.2 交感神経優位と副交感神経優位をチェックする方法
目安になる身体サインを定期的にセルフモニタリングすると、自分の自律神経バランスを把握しやすくなります。
| チェック項目 | 交感神経優位のサイン | 副交感神経優位のサイン |
|---|---|---|
| 心拍数 | 安静時でも80回/分以上になりやすい | 安静時60回/分前後で安定 |
| 呼吸 | 浅く速い胸式呼吸 | ゆったりとした腹式呼吸 |
| 体温・末端の冷え | 手足が冷えやすい | 血流が良くポカポカする |
| 消化器の状態 | 食欲低下・下痢気味 | 食欲安定・便通も安定 |
| 睡眠の質 | 寝つきが悪い、途中で目覚める | 寝つきが良く熟睡感あり |
ストレス計測ウェアラブルや心拍変動を測るスマホアプリを活用すると、客観的データで確認できます。
9.3 サプリメントは効果がある?
栄養補助として役立つ一方、「万能薬」ではないことを理解することが大切です。代表的な成分とポイントを下表にまとめました。
| 成分 | 期待される働き | 摂取の留意点 |
|---|---|---|
| GABA | リラックスを促し入眠をサポート | 即効性より継続摂取で実感しやすい |
| マグネシウム | 筋肉のこわばりを緩めストレス反応を調整 | 過剰摂取で下痢を起こすことがある |
| ビタミンB群 | エネルギー代謝を助け疲労感を軽減 | 水溶性のためこまめに取ると効率的 |
| トリプトファン | セロトニン合成の材料として気分を安定 | 空腹時より食後の摂取が吸収されやすい |
サプリメントはあくまでも食事を補う位置づけです。まずはバランスの良い食生活と十分な睡眠を整えることが、自律神経ケアの近道となります。
10. まとめ
自律神経は交感神経と副交感神経がバランスを取り体内環境を一定に保つ仕組みです。ストレス・睡眠不足・偏った食事が崩す主因で、放置するとめまい・動悸など心身に多彩な不調が表れます。早寝早起き、和食中心の栄養、ウォーキングや腹式呼吸、入浴で温める習慣を続けるだけで多くは改善が期待できます。症状が長引く場合は内科や心療内科で検査を受け、専門的治療と併行してセルフケアを継続することが再発予防の近道です。
和歌山の自律神経専門鍼灸院矢野鍼灸整骨院では自律神経を整える専門の鍼灸で自律神経を4か月で整えて、不調やお悩みを解決します。
矢野鍼灸整骨院の鍼灸は、てい鍼という痛みゼロの鍼と、熱さの調節できるお灸で初めての方でも安心して受けていただけます。
自律神経の不調でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
【この記事を書いた人】
矢野泰宏(やの やすひろ)
鍼灸師/自律神経ケア専門 和歌山・矢野鍼灸整骨院 院長
ストレスによるめまい・耳鳴り・頭痛・不眠・パニック障害・不安感など、自律神経の乱れによる不調に悩む方を対象に、薬に頼らない東洋医学的アプローチでのサポートを行っています。丁寧なカウンセリングと身体にやさしい鍼灸で、心身のバランスを整える施術を心がけています。
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参考サイト















