【40代・50代必見】つらい症状を改善する更年期障害の治療法|病院は何科へ行くべき?

40代・50代を迎え、急なほてりや汗、気分の落ち込み、原因のわからないイライラといった不調に「もしかして更年期障害?」と悩んでいませんか。そのつらい症状は、一人で抱え込む必要はありません。この記事を読めば、更年期障害の代表的な治療法である「ホルモン補充療法(HRT)」や「漢方薬」などの選択肢から、病院での治療の流れ、保険適用と費用の目安、そして「何科を受診すればいいの?」という疑問まで、症状改善のために知っておくべきことのすべてがわかります。結論として、更年期障害の治療は一つではなく、婦人科などの専門医と相談しながらご自身の症状や体質に合った最適な方法を見つけることが最も重要です。また、病院での治療と並行して食事や運動などのセルフケアを実践することで、より効果的に症状を緩和できます。あなたのつらい毎日を、少しでも楽にするための具体的な方法を詳しく解説していきます。
1. もしかして更年期障害?まずは症状をセルフチェック

40代を過ぎてから、原因のわからない心身の不調に悩んでいませんか?「年のせいかな」と見過ごしているその症状は、もしかしたら更年期障害かもしれません。更年期とは、一般的に閉経を挟んだ前後5年間、合計10年ほどの期間を指します。日本人女性の平均閉経年齢は約50歳なので、多くの方が45歳から55歳頃にこの時期を迎えます。
この時期になると、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌量が急激に減少します。このホルモンバランスの大きな変化に体がついていけず、自律神経が乱れることで、心や体にさまざまな不調が現れるのが更年期障害です。症状の現れ方や程度には個人差が大きく、ほとんど感じない方もいれば、日常生活に支障をきたすほどつらい症状に悩まされる方もいます。まずはご自身の状態を客観的に把握するために、どのような症状があるのかを知り、セルフチェックをしてみましょう。
1.1 更年期障害で現れる代表的な症状
更年期障害の症状は非常に多岐にわたります。大きく「身体的な症状」と「精神的な症状」に分けられます。ご自身に当てはまるものがないか確認してみてください。
1.1.1 身体的な症状
女性ホルモンの減少が自律神経の働きを乱すことで、血管の収縮や拡張のコントロールがうまくいかなくなり、さまざまな身体症状が現れます。
- 血管運動神経系の症状:ホットフラッシュ(突然ののぼせ・ほてり)、多汗(滝のように汗が出る)、寝汗、動悸、息切れ、手足の冷え
- 運動器系の症状:肩こり、首のこり、腰痛、関節痛、背中の痛み、手足のしびれ
- 消化器系の症状:吐き気、食欲不振、便秘、下痢、腹部膨満感
- 皮膚・分泌系の症状:皮膚の乾燥、かゆみ、湿疹、ドライアイ、口の渇き
- 泌尿器・生殖器系の症状:頻尿、残尿感、尿もれ、膣の乾燥感、性交痛
- その他の症状:頭痛、めまい、耳鳴り、疲労感、倦怠感、太りやすい
1.1.2 精神的な症状
ホルモンバランスの乱れは、脳の神経伝達物質にも影響を与え、感情のコントロールが難しくなることがあります。また、体調不良や環境の変化がストレスとなり、精神的な不調につながることも少なくありません。
- 精神神経系の症状:イライラ、不安感、情緒不安定、気分の落ち込み(抑うつ気分)、不眠(寝つきが悪い・眠りが浅い)、意欲の低下、集中力や判断力の低下、記憶力の低下(物忘れ)
1.2 自分でできる更年期症状のセルフチェックリスト
ご自身の症状が更年期によるものかどうかの目安を知るために、広く用いられている「簡略更年期指数(SMI)」を参考に、セルフチェックをしてみましょう。それぞれの症状について、ご自身の状態に最も近いものを選んでください。
| 症状 | 強 (10点) |
中 (6点) |
弱 (3点) |
無 (0点) |
|---|---|---|---|---|
| 1. 顔がほてる | ||||
| 2. 汗をかきやすい | ||||
| 3. 腰や手足が冷えやすい | ||||
| 4. 息切れ、動悸がする | ||||
| 5. 寝つきが悪い、または眠りが浅い | ||||
| 6. 怒りやすく、イライラする | ||||
| 7. くよくよしたり、憂うつになることがある | ||||
| 8. 頭痛、めまい、吐き気がよくある | ||||
| 9. 疲れやすい | ||||
| 10. 肩こり、腰痛、手足の痛みがある |
【点数の評価目安】
- 0~25点:問題ありません。今の生活習慣を続けましょう。
- 26~50点:少し注意が必要です。食事や運動など、生活習慣の見直しを心がけましょう。
- 51~65点:専門機関への相談を検討しましょう。つらい症状があれば、我慢せずに専門家に話を聞いてもらうことが大切です。
- 66~80点:長期間の計画的な対応が必要です。日常生活に支障が出ている可能性が高いため、早めに専門機関を訪ねましょう。
- 81~100点:専門的な評価に基づいた、適切な対応が必要です。
※このチェックリストはあくまで自己評価の目安です。点数が低い場合でも、特定の症状が気になる、つらいと感じる場合は、専門機関に相談することをおすすめします。
1.3 セルフチェックで当てはまったら?知っておきたいこと
セルフチェックで多くの項目に当てはまったり、合計点数が高かったりした場合、更年期障害の可能性が考えられます。しかし、すぐに「更年期障害だ」と決めつける前に、知っておいていただきたいことがあります。
1.3.1 症状の裏に他の病気が隠れている可能性も
更年期障害と似た症状は、甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症・低下症)、うつ病、関節リウマチ、高血圧など、他の病気が原因で起こることもあります。例えば、動悸や多汗は甲状腺機能亢進症、気分の落ち込みや不眠はうつ病の症状とも共通します。自己判断で「更年期のせい」と放置してしまうと、適切な対応が遅れてしまう危険性もあります。つらい症状がある場合は、安易に自己判断せず、一度専門機関で原因を調べてもらうことが重要です。
1.3.2 症状の記録(日記)をつけてみましょう
専門機関に相談する準備として、日々の症状を記録しておくことをおすすめします。いつ、どのような状況で、どんな症状が、どのくらいの強さで現れたか、また月経の周期なども合わせて記録しておくと役立ちます。
- 症状が出た日時
- 症状の内容(例:急に顔が熱くなった、不安で眠れなかった)
- 症状の強さ(10段階評価など)
- その時の状況(例:仕事でストレスがあった、寒い場所にいた)
- 食事や睡眠、運動の状況
こうした記録は、ご自身の状態を客観的に把握し、専門家に正確に伝えるための貴重な情報となります。スマートフォンアプリや手帳などを活用して、無理のない範囲で記録を始めてみましょう。
2. 更年期障害の主な治療法は4種類

更年期障害のつらい症状を和らげるための治療法は、一つだけではありません。症状の種類や程度、ご自身の体質、ライフスタイルなどを総合的に考慮し、専門家と相談しながら最適な方法を選択することが大切です。主な治療法としては、「ホルモン補充療法(HRT)」「漢方薬」「向精神薬などその他の薬物療法」「カウンセリング」の4つが挙げられます。それぞれの特徴を理解し、自分に合った選択肢を見つけましょう。
2.1 ホルモン補充療法(HRT)
ホルモン補充療法(HRT:Hormone Replacement Therapy)は、更年期に減少する女性ホルモン(エストロゲン)を少量のお薬で補う治療法です。更年期障害の根本的な原因であるホルモンのゆらぎに直接アプローチするため、特にほてり・のぼせ・発汗(ホットフラッシュ)といった血管運動神経症状に高い効果が期待できます。
その他にも、動悸や息切れ、めまい、膣の乾燥感や性交痛、頻尿、関節痛などの身体的な症状の改善や、骨密度の低下を防ぎ骨粗しょう症を予防する効果も見込めます。使用するお薬には、飲み薬、貼り薬、塗り薬(ジェル)など様々なタイプがあり、ライフスタイルに合わせて選択できます。
| 剤形 | 特徴 |
|---|---|
| 飲み薬(経口剤) | 最も一般的なタイプで、毎日服用します。肝臓で代謝されるため、肝機能への影響を考慮する必要があります。 |
| 貼り薬(貼付剤) | お腹や腰などに貼り、皮膚からホルモンを吸収させます。肝臓への負担が少なく、血栓症のリスクが低いとされています。貼り替えは数日に1回です。 |
| 塗り薬(ジェル剤) | 腕などに毎日塗るタイプです。皮膚から吸収されるため肝臓への負担が少なく、自分で塗る量を微調整しやすいのが特徴です。 |
また、子宮がある方と、手術で子宮を摘出した方では使用するホルモンの種類が異なります。子宮がある場合は、子宮体がんのリスクを抑えるために、エストロゲンと黄体ホルモン(プロゲステロン)を併用します。一方で、HRTは血栓症や乳がんなどのリスクがわずかに高まる可能性も指摘されており、既往歴などによっては治療を受けられない場合もあります。そのため、治療を始める前には十分な説明を受け、開始後も定期的な検診を受けることが非常に重要です。
2.2 漢方薬による治療
漢方薬による治療は、心と体のバランスを全体的に整えることで、様々な不調を改善していく東洋医学的なアプローチです。特定の症状をピンポイントで抑えるというよりは、体質そのものに働きかけ、自然治癒力を高めることを目的としています。
イライラ、不安感、気分の落ち込みといった精神的な症状から、冷え、めまい、疲労感、肩こりなど、多岐にわたる「不定愁訴」に効果が期待できるのが大きな特徴です。ホルモン補充療法(HRT)が体質的に合わない方や、リスクが気になる方にも選ばれることが多い治療法です。個々の体質や症状(「証」)に合わせて処方されるため、オーダーメイドの治療と言えるでしょう。
| 漢方薬名 | 適した体質・症状の傾向 |
|---|---|
| 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) | 体力がなく、冷え性で貧血気味な方向け。めまい、立ちくらみ、頭痛、肩こり、むくみなどの症状に用いられます。 |
| 加味逍遙散(かみしょうようさん) | 比較的体力がなく、疲れやすい方向け。イライラや不安感、不眠といった精神的な症状が強い場合に適しています。のぼせや肩こりにも効果が期待できます。 |
| 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) | 比較的体力があり、のぼせやすく足は冷える(冷えのぼせ)方向け。頭痛、肩こり、めまい、下腹部痛などの症状に用いられます。 |
漢方薬は効果を実感するまでに少し時間がかかる場合がありますが、副作用が比較的少ないとされています。ただし、自己判断で市販薬を選ぶのではなく、必ず専門家に相談し、ご自身の体質に合った漢方薬を処方してもらうことが大切です。
2.3 向精神薬などその他の薬物療法
更年期障害の症状の中でも、気分の落ち込みや抑うつ、強い不安感、不眠といった精神症状が特に強く、日常生活に支障をきたしている場合に選択されるのが、向精神薬などを用いた薬物療法です。
主に用いられるのは、セロトニンのバランスを整えることで気分の落ち込みや不安を和らげる「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」や「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)」といった抗うつ薬です。これらの薬は、うつ症状だけでなく、ほてりやのぼせといった身体症状の緩和にも効果を示すことがあります。
その他、強い不安や緊張を和らげるために「抗不安薬」が、眠れない症状が続く場合には「睡眠導入剤」が処方されることもあります。これらの薬物療法は、あくまで症状を和らげるための対症療法であり、ホルモンバランスの乱れそのものを治すものではありません。専門家の指導のもと、用法・用量を守り、適切に使用することが重要です。
2.4 カウンセリングなどの心理的アプローチ
更年期は、身体的な変化だけでなく、子どもの独立や親の介護、仕事上の立場の変化など、様々なライフイベントが重なる時期でもあります。こうした環境の変化によるストレスが、更年期症状をさらに悪化させる一因となることも少なくありません。
カウンセリングなどの心理的アプローチは、薬物を使わずに、対話を通じて心の問題を整理し、ストレスへの対処法を身につけていく方法です。専門のカウンセラーに話を聞いてもらうことで、漠然とした不安や孤独感が和らぎ、気持ちが楽になる効果が期待できます。
また、物事の捉え方や考え方の癖に働きかけて気持ちを楽にする「認知行動療法」なども有効な場合があります。自分の状態を客観的に見つめ直し、前向きな気持ちを取り戻すきっかけとなり、他の治療法の効果を高めることにも繋がります。薬物療法に抵抗がある方や、他の治療と並行して心のケアも行いたい方にとって、心強い支えとなるでしょう。
3. 病院で行う更年期障害の治療法の流れと費用

更年期障害の症状で医療機関を受診しようと考えたとき、「どんなことをするのだろう?」「費用はどのくらいかかるの?」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは、実際に医療機関を受診した場合の一般的な流れと、治療にかかる費用の目安について詳しく解説します。事前に流れを知っておくことで、安心して一歩を踏み出すことができるはずです。
3.1 治療開始までのステップ
初めて受診してから治療が始まるまで、一般的に以下のようなステップで進みます。症状や個人の状態によって内容は異なりますが、大まかな流れとして参考にしてください。
- 問診
まず、現在お悩みの症状について詳しく伝えます。いつから、どのような症状が、どのくらいの頻度で起きるのか、具体的に話せるようにメモなどを用意しておくとスムーズです。月経の状況、過去の病歴、現在服用中の薬、アレルギーの有無、家族の病歴なども大切な情報です。多くの施設では、「簡略更年期指数(SMI)」といった質問票を用いて、心や体の状態を客観的に評価することもあります。 - 検査
問診で伺った内容をもとに、症状の原因が更年期によるものか、あるいは他の病気が隠れていないかを確認するために検査を行います。代表的な検査には以下のようなものがあります。- 血液検査:女性ホルモン(エストロゲンなど)や、卵巣機能をコントロールする脳下垂体ホルモン(FSHなど)の値を測定します。ホルモンバランスの状態を客観的な数値で確認することができます。また、貧血や甲状腺機能の異常など、更年期障害と似た症状を引き起こす他の病気がないかも同時に調べることがあります。
- 内診・超音波(エコー)検査:子宮や卵巣に異常がないかを確認します。子宮筋腫や卵巣のう腫といった婦人科系の病気の有無を調べるために重要です。
- その他の検査:ホルモン補充療法(HRT)を検討する場合には、安全に治療を行うために、子宮頸がん・体がん検診や乳がん検診、血圧測定、骨密度測定などを事前に行うことが推奨されています。
- 診断と治療方針の決定
問診の内容と各種検査の結果を総合的に判断し、更年期障害と診断されます。その後、どのような治療法が最適か、専門家と相談しながら一緒に決めていきます。ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、向精神薬など、様々な選択肢の中から、ご自身の症状の程度、ライフスタイル、価値観に合った治療法を選んでいきます。一方的に治療法を決められることはなく、メリット・デメリットについて十分な説明を受けた上で選択できるのでご安心ください。 - 治療開始と経過観察
治療方針が決まったら、いよいよ治療がスタートします。薬の服用を開始した後は、定期的に通院し、症状が改善しているか、副作用は出ていないかなどを確認しながら、必要に応じて薬の種類や量を調整していきます。
3.2 保険適用と費用の目安
更年期障害の治療は、日常生活に支障をきたす症状を改善するための医療行為であるため、ほとんどの検査や治療薬の処方には健康保険が適用されます。そのため、窓口での自己負担は原則3割となります。ここでは、一般的な費用の目安をご紹介します。
費用は、受診する施設や行われる検査・治療内容によって変動しますので、あくまで参考としてご覧ください。
| タイミング | 項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 初診時 | 初診料+問診・診察 | 約1,000円~1,500円 | – |
| 血液検査(ホルモン値など) | 約3,000円~5,000円 | 検査項目によって変動します。 | |
| 超音波検査など | 約1,500円~4,000円 | がん検診などを同時に行う場合は別途費用がかかります。 | |
| 初診時の合計目安 | 約5,000円~10,000円程度 | ||
| 再診時 (治療中) |
再診料+診察 | 約500円~1,000円 | – |
| 薬代(1ヶ月分) | 約1,000円~3,000円 | ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬など、処方される薬の種類や量によって異なります。 | |
| 再診時の合計目安 | 約1,500円~4,000円程度 | ||
初診時は、症状を正確に把握するための検査が多いため費用が少し高くなる傾向にありますが、治療が始まり状態が安定してくると、月々の負担は診察料と薬代が中心となります。また、一部のサプリメントの処方や特殊な検査など、保険適用外の自費診療となる場合もありますが、その際は事前に説明があります。治療が長期間にわたり医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度を利用できるため、費用のことで受診をためらわずに、まずは一度相談してみることが大切です。
4. 今日から始められるセルフケアでの更年期障害の改善法

専門機関での治療と並行して、日々の生活習慣を見直すことは、つらい更年期の症状を和らげるために非常に重要です。食事、運動、生活リズムといったセルフケアは、心と体のバランスを整え、穏やかな毎日を取り戻すための大きな助けとなります。ここでは、今日からすぐに実践できる具体的な改善法をご紹介します。
4.1 食事で取り入れたい栄養素
更年期は女性ホルモンのバランスが大きく変化するため、体が必要とする栄養素も変わってきます。特定の食品に偏るのではなく、様々な食材をバランス良く摂ることを基本としながら、特に意識して摂取したい栄養素について見ていきましょう。
4.1.1 大豆イソフラボンとエクオール
大豆製品に含まれる「大豆イソフラボン」は、女性ホルモン(エストロゲン)と似た化学構造を持ち、体内で同様の働きをすることが知られています。これにより、ほてりやのぼせ、気分の落ち込みといった更年期特有の症状を緩和する効果が期待されています。
特に注目したいのが、大豆イソフラボンが腸内細菌によって代謝されて作られる「エクオール」という成分です。このエクオールこそが、女性ホルモン様作用の活性の源とされています。しかし、エクオールを体内で作れるかどうかは個人差があり、日本人では約半数にとどまると言われています。エクオールを産生できるかどうかは簡単な検査で調べることが可能です。
まずは、エクオールの材料となる大豆イソフラボンを日々の食事に積極的に取り入れることから始めましょう。
- 豆腐
- 納豆
- 豆乳
- 味噌
- きな粉
- 油揚げ
これらの食品を毎日の食卓に少しずつ加えることで、継続的な摂取が可能です。最近では、エクオールそのものを配合したサプリメントも市販されていますが、まずは基本となる食事の見直しを心がけましょう。
4.1.2 ビタミンやミネラル
心身の不調が出やすい更年期には、体の調子を整えるビタミンやミネラルが不可欠です。骨の健康や精神的な安定を保つためにも、以下の栄養素を意識的に摂取しましょう。
特に骨密度の低下が気になる年代なので、骨の主成分であるカルシウムと、その吸収を助けるビタミンDをセットで摂ることが推奨されます。
| 栄養素 | 期待される働き | 多く含まれる食品 |
|---|---|---|
| ビタミンB群 (B1, B2, B6, B12など) |
エネルギー代謝の補助、疲労感の軽減、精神の安定 | 豚肉、レバー、うなぎ、玄米、かつお、まぐろ |
| ビタミンC | ストレスへの抵抗力を高める、肌の健康維持、鉄分の吸収促進 | ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツ、いちご、柑橘類 |
| ビタミンE | 血行促進(冷え・肩こりの緩和)、抗酸化作用 | アーモンドなどのナッツ類、かぼちゃ、アボカド、植物油 |
| カルシウム | 骨や歯の形成、骨粗しょう症の予防、精神的なイライラの抑制 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、小松菜、豆腐 |
| マグネシウム | カルシウムの働きを助ける、精神の安定、血圧の調整 | ほうれん草、海藻類、ナッツ類、玄米、大豆製品 |
| 鉄分 | 貧血の予防、めまいや倦怠感の改善 | レバー、赤身肉、あさり、かつお、小松菜、ほうれん草 |
4.2 おすすめの運動習慣
適度な運動は、更年期における様々な不調を改善する効果が期待できます。血行を促進して冷えや肩こりを和らげるだけでなく、自律神経のバランスを整え、ストレス解消にも繋がります。また、骨に適度な負荷をかけることで骨密度の維持にも役立ちます。
大切なのは「無理なく継続すること」です。まずは週に2~3回、心地よいと感じる程度の運動から始めてみましょう。
- ウォーキングや軽いジョギング:手軽に始められる有酸素運動の代表です。気分転換になり、肥満予防や生活習慣病のリスク低減にも繋がります。1日20~30分を目安に、景色を楽しみながら歩くのがおすすめです。
- ヨガやストレッチ:深い呼吸を意識しながら行うことで、心身をリラックスさせ、乱れがちな自律神経を整える効果があります。筋肉の柔軟性を高め、体のこわばりをほぐします。
- 水泳やアクアビクス:膝や腰への負担が少なく、全身の筋肉をバランス良く使える運動です。水の浮力や抵抗が心地よい刺激となります。
- 軽い筋力トレーニング:スクワットやプランクなど、自宅でできる簡単なトレーニングは、基礎代謝を維持し、太りにくい体作りに役立ちます。
4.3 生活リズムを整えるポイント
不眠、不安感、気分の落ち込みといった精神的な症状には、規則正しい生活リズムが非常に有効です。毎日決まった時間に寝起きすることで、ホルモンバランスや自律神経を整える体内時計が正常に働きやすくなります。
質の良い睡眠は、心と体の健康を保つ上で非常に重要です。以下のポイントを意識して、睡眠環境と生活習慣を見直してみましょう。
- 朝日を浴びる:朝起きたらカーテンを開け、太陽の光を浴びましょう。体内時計がリセットされ、夜の自然な眠りに繋がります。
- 就寝前の過ごし方を見直す:寝る直前のスマートフォンやパソコンの操作は、ブルーライトが脳を覚醒させてしまうため避けましょう。読書や穏やかな音楽を聴くなど、リラックスできる時間を持つのが理想です。
- 入浴でリラックス:就寝の1~2時間前に、38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、心身がリラックスし、寝つきが良くなります。
- カフェインやアルコールを控える:特に午後以降のカフェイン摂取は睡眠の質を低下させる可能性があります。アルコールは寝つきを良くするように感じますが、眠りが浅くなる原因となるため、就寝前の摂取は控えましょう。
- 自分なりのストレス解消法を見つける:趣味に没頭する、友人と話す、アロマを焚くなど、自分に合った方法で上手にストレスを発散させることが、心の安定に繋がります。
5. 更年期障害の悩みは病院の何科に相談すべき?

ほてりや気分の落ち込み、関節の痛みなど、更年期障害の症状は非常に多岐にわたります。そのため、「この症状は一体何科に行けばいいの?」と悩んでしまう方は少なくありません。適切な専門家へ相談することは、つらい症状を的確に改善するための第一歩です。ここでは、症状や状況に応じた診療科の選び方について詳しく解説します。
5.1 基本は婦人科または産婦人科
更年期障害に関する悩みを最初に相談する場所として、最も適しているのは婦人科または産婦人科です。
更年期障害の根本的な原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少にあります。婦人科や産婦人科は、この女性ホルモンの専門家であり、更年期に関する豊富な知識と経験を持っています。
問診や血液検査などを通じて、症状が本当に更年期によるものなのか、あるいは別の病気が隠れていないかを総合的に判断してもらえます。ホルモン補充療法(HRT)をはじめとする専門的な治療の選択肢についても、詳しい説明を受けたうえで相談できるため、まずは婦人科・産婦人科の受診を検討しましょう。
「産婦人科」は妊娠や出産も扱う科ですが、更年期障害を含む女性特有の疾患全般を診る「婦人科」の領域もカバーしている場合がほとんどです。
5.2 症状によっては内科や心療内科も選択肢に
更年期障害の症状は全身に現れるため、他の病気と見分けがつきにくいことがあります。特定の症状が特に強い場合や、婦人科での検査で異常が見つからなかった場合には、他の診療科の受診も視野に入れるとよいでしょう。
ただし、自己判断で複数の診療科を転々とする前に、まずはかかりつけの婦人科・産婦人科で相談し、必要に応じて適切な診療科を紹介してもらうのがスムーズです。
反対に、他の診療科で検査をしても「特に異常なし」と言われ、症状が改善しない場合、その不調の原因が更年期にある可能性も考えられます。その際は、婦人科・産婦人科を受診してみることをおすすめします。
以下に、症状ごとに関連する診療科の例をまとめました。
| 特に気になる症状 | 受診を検討する診療科 | 相談できることの例 |
|---|---|---|
| 気分の落ち込み、強い不安感、不眠、意欲の低下、イライラ | 心療内科・精神科 | うつ病など、心の病気との鑑別や、カウンセリング、向精神薬による治療の相談ができます。 |
| 動悸、息切れ、めまい、急な血圧の上昇 | 内科・循環器内科 | 心臓や血管系の病気が隠れていないか、心電図や血液検査などで詳しく調べてもらえます。 |
| 肩こり、腰痛、手足のしびれ、関節の痛み | 整形外科 | 関節リウマチや変形性関節症など、骨や関節の病気との鑑別を行います。 |
| ひどい頭痛、めまい、耳鳴り | 耳鼻咽喉科・脳神経外科・内科 | メニエール病などの耳の病気や、脳の病気が原因でないかを確認します。頭痛の種類に応じた対処法の相談も可能です。 |
| 頻尿、尿もれ、膀胱炎のような症状 | 泌尿器科 | 過活動膀胱や腹圧性尿失禁など、泌尿器系のトラブルについて専門的な検査や治療の相談ができます。 |
| 皮膚の乾燥、かゆみ、湿疹 | 皮膚科 | 更年期による皮脂の減少が原因の場合もありますが、他の皮膚疾患の可能性も調べ、適切な外用薬などを処方してもらえます。 |
複数の症状が重なっている場合は、問診の際にすべての症状を漏らさず伝えることが、的確な診断への近道となります。自分の症状をメモにまとめて持参すると、伝え忘れを防ぐことができ、おすすめです。
6. まとめ
本記事では、40代・50代の多くの方が経験する更年期障害について、症状のセルフチェックから具体的な治療法、セルフケア、病院の選び方までを網羅的に解説しました。
更年期障害のつらい症状は、ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、向精神薬、カウンセリングなど、様々なアプローチで改善が期待できます。治療法は一つではなく、個々の症状や体質、ライフスタイルに合わせて選択することが重要です。また、大豆イソフラボンなどを意識した食事や適度な運動といった日々のセルフケアも、症状の緩和に繋がります。
どの症状が更年期によるものか、どの治療が自分に合っているか判断に迷う場合は、一人で悩まずに専門家へ相談することが解決への第一歩です。基本的には婦人科・産婦人科が窓口となりますが、症状に応じて内科や心療内科と連携することもあります。
「年齢のせいだから」と諦めずに、まずは専門の医療機関を受診し、ご自身に合った治療法やケアを見つけることで、この時期をより健やかに乗り越えていきましょう。
和歌山の更年期障害専門鍼灸院矢野鍼灸整骨院では、女性ホルモンと自律神経を4か月で整える専門の鍼灸で更年期障害の不調やお悩みを解決します。
矢野鍼灸整骨院の鍼灸は、てい鍼という痛みゼロの鍼と、熱さの調節できるお灸で初めての方でも安心して受けていただけます。
更年期障害の不調でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
【この記事を書いた人】
矢野泰宏(やの やすひろ)
鍼灸師/更年期ケア専門 和歌山・矢野鍼灸整骨院 院長
ホットフラッシュ・イライラ・不眠・倦怠感など、更年期に伴うつらい症状に対して、女性の体と心に寄り添う鍼灸施術を提供しています。ホルモンバランスの変化に伴う体調不良を、東洋医学の観点からやさしく整え、毎日を快適に過ごせるようサポートしています。
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参考サイト















